【 喜久屋の「鹿の子」 】

今日は、毎年この時期が来ると買いに行く、秋の恒例になっている、
喜久屋の「鹿の子」をもとめに行ってきた。
お店の場所はわら天神の近くにある。私は40年位前はこの近くの
「権太呂:金閣寺店」に勤務をしていたので、この近辺は懐かしい。
店構えは小さく、意識なく歩いていると通り過ぎてしまう。
昔ながらの風格を漂わせた落ち着いた雰囲気が気に入っている。

交通手段は行きは「徒歩」で、自宅からは約40分位。
途中、上七軒通りを歩き、天神さんを抜け、平野神社を横切り
のんびりとそぞろ歩きを楽しみながら向かった。
上七軒通りには「文楽」というお料理屋さんがある。お昼のコースの
最後に「さば寿司」が出てくるが、これは絶品である。

お店に着き、「いらっしゃいませ」と出迎えてくれるのは、
いつもの「おばあちゃん」。
この「おばあちゃん:おじいちゃん」に接するだけで、肩の力が
緩むような安心感とほっこり感を感じる。
この人柄が味にそのまま出ている。商品はそんなもんではないでしょうか。
全部、事前予約制で準備してくれている。名前を告げ「鹿の子」を受け取る。
すると、おばあちゃんの質問「どこまで持って帰るの?」、品質保持の
ためのアイスパックの分量を判断するための質問である。
「はい、御所の近くまで」と私は柄にもなく、上品な表現で返答してしまった。
訪問する度、「奢ること、構えること」がないが、商品に対しては作る方の
「凛とした、真っすぐな心意気、実直さ」のようなものを毎回感じる。

家にもどり、3時のおやつタイムに濃いめの日本茶をいれ、ママと一緒に
いただいた。
「おいしいね~」を一口ごとに言いゆっくり口にはこんだ。
甘さが誠に程良く上品で、丹波の採れたての栗を使用しているのだろう。
餡子のなかに栗の渋皮も隠し味的にまぜてある、これが秋の風味を
楽しまる粋なはからいである。
10個入りを購入した、今日は二人で5個いただいた。
1日空け、あさってに残りをいただくことにした。