【 今日も立ってる 4ツ角男 】

退職からの私の老後生活の行動範囲はとても「狭く」。
また行動パターンは良く言えば「シンプル」になっています。
生来の社交べた(嫌い)が原因しているのでしょう。
でも自分の決めた指針なので、苦にはしていません。
がっ、どうしても書くブログ内容が身近になり過ぎるきらいが
あること、どうぞ、御容赦下さいませ。

今日も午前中の散歩でのお話です。
御所に向か途中、堀川:中立中売りを東に曲がった処に、
毎朝~毎夕、必ず立っている人がいます。
歳の頃70歳位、男性、なにもしてません。
ただ行き交う人を見たり、遠くを眺めたり、時々知った
おばちゃんと世間話しをしています。
単純に「何故、飽きない、疲れない、面白いの」?
を考えてしまいます。
「大きな お世話だよ!」ですが・・・・・・・・・。
やはり、疑問です。
また、もしかして私を見てるの?な~んて最初のころは
考えた時もありました。
そんな訳ないよね、ちょっと「自意識過剰」でした。
でも、たまに「立ってない:不在」な時もあるのです。
そうなると反対に「今日はどうしたんだろう、風邪でも
ひいたのかな?」と心配になります。
しらぬ他人なのに、習慣っていうのは怖いもの。

そう言えば、私が会社勤めをしていた時にも居ました。
場所は麩屋町綾小路角。
立っている御仁は、通称「米屋のおっちゃん」。
とにかく、手が空けば「交通整理の係員」よろしく立っています。
特に何もしません。
私の通っていた「散髪屋」にいくと、座っての開口一番の
会話は「今日も立ってたか、おっちゃん」でした。
ある種「有名人:名物」になっていました。
居ないと「あれ、どうかしたのか?」と、心配になる程です。

そのかわり、近所の事に関しては、誰に聞くより良く知っている
「情報通」でした。
その良い例が、
おっちゃんの斜め前に、マンション建設が行われていた時、
そのマンションの建設の進捗状況は誰よりも詳しいのです。
出入り業者も現場責任者に聞かず、おっちゃんに聞いている程でした。
「暇人」とは言え、ここまでくると「凄い、異常」です。

あと、「話は半分位に聞け」が定説でした。
例えば、おっちゃんが釣ってきた魚の大きさです。
釣ってきたその魚の大きさを、自慢げに手を広げ表現するのですが、
仮にその幅が40cmだとすれば、実際は20cmが正解。
10匹だとすれば5匹が正解。

どこにも必ず、そういう名物になる「奇特な人」がいるのですね。
なんか、落語に出てきそうな感じ。いつまでも「お元気で」。